Investment

1. あの日、時が止まった

2020年、世界がコロナ禍の閉塞感に包まれていた頃、一通の封書が届きました。
それは弁護士からの郵便物。会社役員の退任、そして離婚調停。あまりに突然の宣告に、心臓の音が耳元で鳴り響き、思考が完全に停止したのを覚えています。

当時、子供たちは3人。上は高校生、下の子たちは中学生でした。
「離婚という大人の事情で、この子たちの未来を奪うことだけはさせない」

私立校に通う彼らの学費を守り抜き、ドロップアウトさせることなく、希望する道へ進ませる。その一心だけで、5年にわたる過酷な戦いの中を、ただひたすら前だけを向いて走り続けました。

2. 暗闇で見つけた、一歩も引かない学び

その絶望の淵で出会ったのが、米国株の世界でした。
もう一線は退かれましたが、かつて米国株で名を馳せた伝説的な先達(メンター)の教えに触れる機会を得たのです。

彼を教えてくれた人の助けもあり、私は1年間、毎日、膨大な時間をかけて投資の本質を叩き込みました。
「考え抜いた末の質問」には、彼は必ず、噛み砕くような丁寧な言葉で答えてくれました。

あの、真剣勝負のような1年があったからこそ、今の私があります。

3. 「深く、深く」という教え、そして私の選んだ道

私が学んだ先達(メンター)は、何十年も第一線で戦い抜き、企業の深淵まで調べ上げるプロフェッショナルでした。
私には、一生かかっても彼のような特別な力は持てません。到底追いつけないほどの深い洞察、その背中はあまりに遠いものでした。

だからこそ、私は私に合った等身大のスタイルを選びました。

企業のファンダメンタルに翻弄されるのではなく、チャートという事実が示す「テクニカル」を武器にすること。先達(メンター)から受け継いだ「基本を徹底する」「自分の頭で考え抜く」という精神はそのままに、今の私にできる最善の戦い方を見出したのです。

4. 守りながら、攻める。「自律」の歩き方

「VTIを9割、個別株を1割で楽しみなさい」
この教えは、日本株にシフトした今も、FXに触れる時も、私の揺るがない指針です。

大切な資産をしっかり守りながら、自らの知恵で少しの冒険を楽しむ。

投資とは、単なるお金のやり取りではありません。
誰かに運命を委ねず、自分の足で凛として立つための「自律」の技術なのです。